今日は週末に観た映画の話。
クラシック音楽をベースにした、ジャズ。
もしくは、ジャズのグルーブでクラシック音楽のフレームを超えたと書くのか?
1960年代に活躍した 黒人ピアニストのドン・シャーリー(Don Shirley)はそんな人。
音楽の図式的にはかっこよく聞こえますし、彼の弾くジャズはとても洗練された紳士的な構成です。
本当の理由は、黒人である彼は、白人の音楽である、クラシックを弾くことを禁じられていたが故に、ジャズの構図にクラシックを描くような時代背景があったことが、この映画「Green Book」には描かれます。
ニューヨークから南西部の町々を巡る約2ヶ月のジャズ・トリオ・コンサートのツアーが始まります。
9歳でロシアのレニングラード音楽院へ招待される英才のドン・シャーリーは、ドライバーとして、ニューヨークのクラブの用心棒として働いていたイタリア移民、もしくはイタリア・マフィア系一家のトニー・リップを雇います。
60年代、まだまだ黒人差別が厳しい時代。
黒人のドライバーとして、たとえイタリア人移民といえど、白人が雇われている図式自体おかしかったみたいです。
完全な英才教育を受けて育ったエリートのドンと、全てを腕力と悪智恵でねじ伏せてきたトニーの友情物語は、本当のリアルストーリー #BFF です。
車のラジオから流れてくるファンキーなR&Bやジャズなどのポップス。
巷で流行っている音楽を全く聴いたことないアカデミックなドンへの英才教育をトニーがやっていることも、とても面白かった。
また、2ヶ月の間、トニーの奥さんへのラブレターをドンが代筆手伝いしていたのも、奥さんにはバレバレで微笑ましかったです。
映画のタイトル、「Green Book」は、1936~1966年までにVictor Hugo Greenによって発行された、黒人のための旅のガイドブック。
楽しい旅のガイドブックというよりは、黒人自身が、安全に宿泊できるホテルや、Colored onlyのレストランやバーのガイドです。
ガソリンスタンドでの給油拒否などもあり、身の危険から自分たちを護るVictor Hugo Greenの智恵の本です。
#jazz #ジャズ #映画
映画トレーラー
Don Shirley – The Very Best of Don Shirley – The Piano Jazz Legend