Dessin mémorables d'il y a un an. - Takeopiv

Dessin mémorables d’il y a un an.


ちょうど1年前の2022年9月1日の絵。

それまでは、0.3~0.7mm くらいの細いサインペンで描いていましたが、急に0.7mmのシャープペンシルを使ってみました。

コクヨステーショナリーの「鉛筆シャープ」は、芯をしまうと先端も一緒にしまわれるので安全だし、鞄の中なども気づ付けない優れモノ。
太芯シャープペンシルというだけあって、0.3、0.5、0.7、0.9、1.3mm が揃っています。

それはさて置き、、、この画が出来たとき、凄く落ち込んだのをリアルに覚えています。

「あれ、これ、普通のパリだなー」 「こんなの描いててはいかん、駄目だ、駄目だ。」 と呆然としていました。

そういう個人的感想とは裏腹に、インスタなどの友人知人の反応はよろしくて、、、「これ欲しいんだけど」とか、声をかけてもらったり、
その反応で逆に、迷路に引き込まれた感じがありました。

何かが足りないのは判っていて、それを探しているような毎日です。

今、宮本 輝さんの「灯台からの響き」(集英社文庫) という小説を読んでいます。

商店街でお父さんが営んでいた「中華そば屋」をついだ、牧野康平という62才の男性が作る中華そば。
普通の中華そばみたいですが、作り方の説明とか、商店街の人々の感想を聞くに、実に美味しそう。

牧野康平は、高校中退して、家業を継ぎますが、別に経済苦が原因ではなく、単にぐーたらだったんでしょう。
若いとき、大学を出た、特にエリートでもないんだけれど、、、親友の八百屋のカンちゃんから「おまえと話してると面白くないんだ」と言われるくだりがあります。
それは、もちろんカンちゃんの優しさからくる訳で、彼は「読書」を勧めるんです。

手あたり次第に本を読んで「雑学」を身に着けろ!大学に行かなかった分、自分で勉強しろと言われます。

最初は、アレクサンドル・デュマ・ペールの「モンテ・クリスト伯」から始まって、フランス文学、日本文学、歴史など「知」の扉が開かれます。
中華そば屋「牧野」の2階は、図書館のようになり、その本棚を前に、彼のお父さんは「牧野の中華そばの味はココから変わって行くだろうな」ともらします。

さっぱりしていて、コクがあって、丁寧に作られたスープ。

ちなみに、この辺りのくだりは、あまり主要なストーリーではないと思います。

商店街の人々、家族、そして、牧野康平が食べている料理など、とても人間味のある、「人生の価値を照らし出す感動長編(書評より)」です。

#宮本輝 #読書 #イラスト #イラストレーション #絵 #味

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