OÙ ALLONS-NOUS? – Where we go?
エッフェル塔を正面に見下ろす形に左右に翼を広げるシャイヨー宮。
東側には、パリ市の近代美術館やパレ•ド•トーキョーがあります。
反対側の翼に、2007年から閉鎖されていた Musée de l’Homme 人類博物館があります。
今夜は、約8年ぶりにリニューアルされた真新しい展示室に人々が招かれました。
友人のJesus Pachecoが展示設計に携わったとのことで、僕も招待していただきました。
1階エントランスから2階にかけて、古代の人間の進化や生活が描かれていきます。
土臭い骸骨や剥製が、真新しい照明で白い現代的な空間に異質さを強調してそこに置かれています。
フラットなディスプレイとその中に浮かび上がるインフォグラフィックやモーショングラフィック、そしてインタラクションや照明デバイスが、4000年もの間の人類の骨や皮膚や、顔の変化や社会の構造を淡々とそしてスマートに切り取っていきます。
そして3階から、急にフォーカスが現代の人類が抱える問題に絞られていきます。「OÙ ALLONS NOUS?」 私たちは何処へ行くのか? という問いかけから始まり、世界経済、食料問題、医療やそれにまつわる人体の拡張、生活様式の発展と鋭い問いかけともいうべき展示が続きます。
今回、この時期にMusée de l’Hommeがリニューアルされる意味というのは、人類の発展が持つ危機感を象徴したものだと思います。